聴覚過敏ではなく、人の声や悪い口調、話の内容や嫌いな言葉を聞きたくなくて、
家や外出時に関わらず、不安に思った際にイヤホンで大音量で音楽を聴いて塞いでいる。
理解ある人には聴覚過敏に見える。それでいい。この精神的障害はとても理解されがたいからまずそれでいい。
耳栓だと取り外しが簡単にはできず、店内放送のような大きな音は遮断できない。
ただ聴きたくてかっこつけてイヤホンしているのだと思われそうで嫌だ。
ヘルプマークを付けて歩けば、ヘルプマークを知っている人は理解してくれそうだ。
でも発作やかんしゃくは起こさない。起こすのは嫌な音を発する人への強烈な嫌悪感だけだ。いつも内に秘めたまま。
同居しているほうのばあちゃんは鼻すすりチックを持っている。数秒感覚で鼻をスン!とすする。イヤホンで塞ぐ。耐えられない。
10年も前にうちにいた犬は、不安な時か知らないが、よくヒ〜、ヒ〜と小さく鳴いた。この声も耐えられなかった。
大きく聞こえるというより、研ぎ澄まされるように小さな嫌な音をひとつも聞き逃さない感覚だ。
一度不快に感じると決して忘れない。